子どもたちとポケモン映画「みんなの物語」を見てきた

この週末を利用して、子どもたちと先日公開されたポケモン映画の最新作、みんなの物語を見てきました。

ネタバレも多少入ると思いますので、これから見る方はご注意ください。

 

 

 

 

映画館産業の先行きは暗い!?

以前映画館に行ったのは、昨年のドラえもんの映画「南極カチコチ大冒険」以来でしたので、1年以上空きがありました。
見る予定は特になかったのですが、先々週くらいに特集でやっていたポケモンのテレビを見て、子どもが映画の特典でもらえる「ゼラオラ」が欲しい!(おっさん世代には分かりにくいですが、昔のミュウのような存在です)と言って聞かなかったので、行くことになりました。
久々の映画館でしたが、本当に今後の映画館産業は厳しいな、と思わざるを得ない状況でした。

まず、始まるまでが異様に長い。
開始時間の10分前に開場となり、席についたわけですが、そこから10分ほど待って流れるのは映画の広告です。
Youtubeなどの広告みたいに、最初に数十秒流れる程度なら我慢できますが、およそ10分くらいひたすら他の映画の宣伝が続くと萎えてきます。
そして映画を見る際のマナーなども、海賊版反対!、映画泥棒はダメ!ぜったい!みたいに半ば脅迫チックに映画鑑賞の倫理みたいなものを押し付けられると、そこでも萎え度が高まってどうしようもありませんでした。

もちろん、海賊版などの行為が映画産業にとって忌むべきものであり、それが次の新しい映画を生むことの妨げになる可能性があり、結果として新たなエンターテイメントが生まれる可能性が減ることは理解できます。
ただ、多くの善良な視聴者にとっては関係のない話で、楽しみに見にきてるのに犯罪者扱いされるような感覚がして、あまり気持ちのいいものではありませんでした。

米国株式をかじったことのある方ならNetflixは有名ですが、オンラインの動画配信はユーザーの志向や離脱率を把握し、ビッグデータとして収集して次の作品制作に生かせるのに対し、映画館ではそれが不可能です。お手洗いの途中で止めることもできなければ、見・聞き逃したシーンを繰り返すこともできません。こうしたサービスに比べれば、本当に、不便極まりないコンテンツと言えると思います。

ですが、映画館産業がまったくのオワコンかと言われれば、そうではないと思います。
家では難しい大画面・大音量での鑑賞は、やはり大人ですらワクワクさせてくれます。子どもだと尚更でしょう。
また逆説的ですが、トイレを我慢しなきゃ、とか、隣に他の人がいるというシチュエーションもそれ自体が非現実で、映画館での鑑賞の価値と言えるのかもしれません。
映画というコンテンツだけでなく、“映画を見る”という体験にお金を払うと思えば、決して高い金額ではないと思います。

 

ポケモン映画の戦略は吉と出るか

タイムリーですが、Yahoo!ニュースにポケモン映画に関する記事がいくつかアップされていました。
ポケモン映画は、これまでゲームの最新作をフォローする形でいわば一見さんお断りの状態でしたが、昨年あたりから戦略を変えて、映画「君に決めた!」では、サトシとピカチュウの馴れ初めを描くなどして、過去のプレイヤー(大人)の再開拓に舵をきってる印象を受けます。これが功を奏したのか、昨年あたりから興行成績が上向いているようです。

今回もサトシの手持ちポケモンはピカチュウだけで、その他のポケモンは一切登場しません。
バトルの場面も、準主人公の女の子のイーブイをゲットするシーン、風祭での戦闘シーン、今回初登場となるゼラオラとの戦闘シーンくらいしかなく、血気盛んな子ども達には少々盛り上がりにかけるかもしれません。その代わり、多くの登場人物のヒューマンドラマに焦点を当てているといった感じでしょうか。

大人から見れば、それぞれのドラマは底が浅く(合計で少なくとも6人の葛藤を描いているので、尺が短すぎる)感じるのですが、すべてが、その悩みをポケモンがいることで解決できる、という分かりやすさが受けるだろうなぁと思いました。
この戦略はまだまだ続くようで、来年の映画はミュウツーの逆襲(ポケモン映画の最初)のリメイク?、まさに親世代を狙った作品になるようです。

余談ですが、私もポケモンは金銀以来の浦島状態でしたが、今年3DSを購入してウルトラサンムーンを購入して対戦もそこそここなしました。そこでは、3値の理解と技選択の戦略、そして運が支配する世界で、息苦しい世界と言わざるを得ません。(もちろん、それはそれで楽しいのですが)やはり、映画の様に自由にポケモンが生活してる情景に大人でも心をくすぐられますし、そういうのを求めてる層が多いのではないかと思います。

私の息子もポケモンをやっていますが、もっぱら同じ場所で同じポケモンを捕まえたりして遊んでおり、私からすると「早く先に進んだ方がいいのに」と思ってしまいます。ですが、これがそれぞれのポケモンの遊び方で、バトルがいいのか、ポケモンという世界観が好きなのか、で遊び方が変わってくるということなのでしょう。こうした世界観好きのユーザー向けに、ニンテンドースイッチのポケモン一作目はバトルの要素を少なく、ポケモンと触れ合うことに重きを置いた内容にしているようです。子どもたちをみるとハマること間違いなしで、早く購入してみんなで遊びたいと思っています笑

こうしたポケモンというコンテンツ、私が小学校からいままで続ているという事が信じられませんが、末永く、子どもたちに愛される存在であってほしいと思います。

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