私大職員の待遇を調べてみた:同志社大学 編

いままで東京圏の私大の待遇ばかりでしたので、趣を変えて、関西圏を調べてみました。
もともと関西私大ナンバーワンのポジションであり、一昔前は八重の桜で知名度を更にあげた同志社大学です。
当時は村田学長がドラマにちなんだ蝶ネクタイを身に着けるなど大学アピールをしたり、その後は安保法制にからんだ学長選挙で敗れるなど、村田学長がらみで話題に事欠かなかった大学です。ちなみに、これは個人的な意見になりますが、村田学長の安保法制に関する国会での主張には極めて肯定的な意見です。
まぁしかし、この問題は私の所属する大学でも教授陣はこぞって反対で、すごく温厚な人も「どうした!?」というくらい激昂するような話題でしたので、あまり詳細には触れません。
(詳しく知りたい方はこちら 産経新聞記事)

そんな同志社大学、職員の待遇はどの程度なのでしょうか。

独断と偏見による総合評価

休日 給与水準 将来性 総合評価
S

・×は1点、△は2点、○は3点、◎は4点。
・合計11-12点→S評価、9-10点→A評価、7-8点→B評価、5-6点→C評価、3-4点→D評価。
・その他様々な理由で増減あり。

以下で詳しく見ていきます。

 

基本データ

大学名 同志社大学
大学公式HP https://www.doshisha.ac.jp/
学部学生数 27,130人(男15,649・女11,481)
専任教職員数 1,099人(教員742名・職員357名)
ST比・SA比 ST比 1:37 SA比 1:76
人件費率 51.9%
資産額 約2,543億円(内、流動資産309億円、特定資産801億)
負債額 約278億円(内、借入金等1億円)
寄付金等収入額 約3億2,596万円
私立大学等経常費補助金額 約26億4,580万円(全体20位)

・同志社大学ホームページ「情報の公表」より。(2017年5月1日時点)
・財務情報は同志社女子大学を含んだデータ。(人件費率は女子大を除いで算出)
・寄付金額は2017年度事業活動収支計算書より。
・私立大学等経常費補助金額は私学事業団ホームページより。(平成29年度分)

 

職員待遇に関するデータ

年間休日日数 120日以上(土日祝、年末年始・夏期休暇)
勤務時間 9:00-17:00(週実働35時間)
22歳(学部新卒)年収 約419万円(月給20万200円、住宅手当21,500円、賞与6.4ヵ月+11万3千円程度?
24歳(院新卒)年収 約480万円(月給23万3,400円、住宅手当2,1500円、賞与6.4ヵ月+11万3千円程度?
25歳予想年収 約513万円(月給25万1,200円、住宅手当2,1500円、賞与6.4ヵ月+11万3千円程度?
30歳予想年収 約666万円(月給33万4,200円、住宅手当2,1500円、賞与6.4ヵ月+11万3千円程度?
35歳モデル年収 約866万円
45歳モデル年収 約1,085万円

・リクナビ2019、各種組合データ等より。
赤字は推測です。計算ロジックはコメントをご確認ください。

 

競争力に関するデータ

偏差値 74~66
入学定員充足率 1.07
収容定員充足率 1.12
退学率 16.4%~1.3%
就職率 89.7%(就職4,740人/(卒業6,111人-進学825人)
有名企業就職率 31.2%(全体18位・私学6位)

・偏差値は進研模試ホームページより。
・入学定員および収容定員充足率、就職率は同志社大学ホームページ「情報の公表」より。
・退学率は読売教育ネットワーク「大学の実力」より。(学部単位)
・有名企業就職率は大学通信「「有名企業への就職率が高い大学」トップ200」より。

 

コメント

同志社大学は大学からの情報はあまりオープンではありませんが(当たり前か)、組合資料などで有名大学の待遇という事で引き合いに出されることが多く、そこそこ情報は転がっています。

 

基本給と賞与、各種手当について

過去の組合資料で、35歳時点866万円、45歳時点1,058万円、55歳時点1,100万円とかなりの高待遇の情報が掲載されていましたが、その後のデータはなく、現在の状況は推し量るしかない状態です。

恐らく組合資料からキャプチャしたデータをアップしているサイト(2017年12月時点)がありましたが、そこによると25歳時点で基本給は25万1,200円、住宅手当は21,500円で、年間賞与は185万8,280円でした。

今回の推計はこれをもとに、年間賞与を基本給+住宅手当で除し、キリのいい数字ということで6.4ヵ月を賞与+端数は一律額として算出しました。住宅手当の額はリクナビ2019でも21,500円(同居家族なし・世帯主)となっていたため、かたいと思います。

リクナビ2019のデータでは、22歳から24歳への昇給額は16,600円/年ですが、これに従うと、組合データの25歳基本給25万1200円には若干及びませんが、誤差の範囲内ですので、若いうちは概ね17,000円弱の昇給が毎年、つまり年収ベースでいえば30万円程度上がっていくイメージになるでしょうか。

過去の組合データの35歳時点データでは、昇給ペースがこのままだとしても40万円ほど高い計算になります。これは組合の35歳データは配偶者+子ども2人を基準に算出されることが多いことが理由として考えられ、配偶者2万、子ども1万程度として考えればだいたい辻褄があいます。若くして配偶者とお子様がいらっしゃる場合は、ヒラの30歳でも700万越えを狙えるのではないでしょうか。

 

休日・将来性・その他について

休日は土曜日が休みな上に、勤務時間も9時5時で、実質7時間勤務である点が高ポイントです。年末年始・夏期休暇の日数は調べたものの詳しくわかりませんでしたが、ここまで待遇の良い大学で短くはないと思います。控えめに120日以上にしましたが、実際は130日以上とかあるかもしれません。

将来性については、財務面も鉄壁で、関西トップクラスの認知度と難度が相まって、志願者数も安定しています。SGUには漏れましたが、受験生にはそこまで影響があるとは思えず、関西圏での同志社ブランドは揺るがないと思われます。

キリスト教の大学らしく神学部があり、そこの退学率のみ突出して高いですが、他はかなりの低い水準にあり、学生満足度も高いものと思われます。社会からの評価も、有名企業就職率で私大6位、関西トップの時点で語ることはないでしょう。

 

以上から、全ての面で高評価であり、S評価としました。

 

*上記評価等は個人的価値観に基づく評価付けであり、大学自体の優劣を論じるものではありません。

 

 

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