大学職員の休日は多い?残業はどのくらい?

最近の新入社員は、給料よりも休日や残業の有無を重視するという記事を以前どこかで見たことがありましたが、同調査の最新版が同じシンクタンクによりレポートされていました。

 

○自分の時間を大切にするが、所得増加も望む。趣味を副業にすることも検討。

・長時間労働には否定的で、自分の時間を大切にしたいという人が多数である。しかし、将来のお金に関する不安が高まっており、給料を上げてほしいと考える新入社員が増えている。

・出世意欲は強くないが、「やったらやっただけ給料を上げてほしい」と考えている新入社員は約8割に上る。自分のペースで働き、そのうえで能力や成果に見合った評価・処遇を望む傾向があるようだ。

・兼業・副業を「したい」という新入社員は約4割で、「趣味を活かした仕事」を希望する人が多い。プライベートの確保と所得を増やすことの両立を探る中で、自分の好きなことを深め、勤め先に依存しない収入源を持ちたいと考えているようだ。

出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング

 

私は30代ですが、この気持ちわかります笑
そこで、そんな新入社員のために、大学職員の休日・残業事情をお伝えしていきます。

 

 

大学職員の休日について

結論から言えば、一般的な企業に比べて多いと言えるでしょう。

私の所属する大学では、年間休日数は約130日程度(有給、夏季特別休暇を除く)です。これは、土日(52週×2日)+祝日(約16日)+お盆・年末年始(約10日)に相当します。個人的には十分お休みをいただけて満足しております。

ただ、大学によってはこの通り休めない場合、逆にもっと休める場合もありますので、その当たりを紹介できればと思います。

 

1.大学によっては土曜出勤がある

休日を重視される方は、この点は非常に重要です。

多くの大学は土曜日も授業をしていますが、授業数も出席する学生も少ないため、職員は休みという大学も多いです。

しかし、大学によってはきっちり出勤というところもあります。
連続二日休みと一日しか休めないのでは、疲労の回復に大きな違いがありますのでこの点は特に確認すべきでしょう。

土曜の出勤形態は午前中のみ、人数を減らし交代で出勤することが一般的です。隔週で土曜が出勤、というケースが多いですね。

また、大学によっては土曜日を出勤した場合は、翌週の平日が振替でお休みになる場合もあるので、そういった制度の有無があるかどうかもチェックするとよいでしょう。

 

2.夏期には特別休暇が付与される場合がある

大学職員って学生と同じように夏休みがあると思っていませんでした?
さすがにそんなことはありません笑
(教員については、研究に専念するということで大学に来ないケースは多いです。)

ただ、学生がいなくなる分、業務量が減ることは間違いありません。
そのため大学によっては有給とは別に特別休暇をとれたり、時短勤務になる場合があります。

夏期の特別休暇は土曜に出勤がある大学だと取得できることが多いと思います。授業期間中(4月~7月、10月~1月)の8ヶ月間は月2回の土曜出勤があることを考えると、8日程度の特別休暇をとったとしても完全週休二日と休日数は一緒ですからね。

もちろん土曜が休みでも特別休暇を取れる大学もあるので、大学職員の夏は一般企業に比べてゆったり過ごせると思って間違いありません。

ちなみに、特別休暇や時短勤務があったとしても、その分給料が下がることはほぼないと思いますので、生活の心配も不要です。

 

3.授業期間中の祝日は出勤することが多い

みなさんも大学生のころ、世間は祝日なのに授業がある…みたいな経験されませんでしたか?
実はこれ、大学側が根性論で頑張れ!と嫌がらせしているわけではないんです。

詳しい説明は省きますが、大学で単位を付与するためには、法律によって授業時間数が定められていることが原因です。
そして夏期休暇期間は、教員であれば学会発表や研究に専念するため、学生も実習などを行うためにある程度確保しなければならないのです。
そうなると、授業時間を確保するために祝日に授業をせざるを得ません。

こうした理由から、大学に勤務する場合、授業期間中(4月~7月、10月~1月)の祝日は出勤するものと覚悟しておく必要があります。
同様の理由で、プレミアムフライデーを導入することも絶望的です笑

※これに関し、近年、関東を中心に100分授業を導入する大学が増えてきました。これは、授業実施週を14週にするための奇策で、法の抜け穴を突くようなものです。この手の制度を導入している大学では、祝日の振替は少なくなるものと思われます(2019年3月24日追記)。

ただ、祝日の出勤はきちんと振替休日が確保されるのが一般的です。
私の大学では夏期、年末年始に振り替えられるので、それぞれ長期にお休みできます。

祝日出勤の例外は、年末年始と成人の日、GWです。
成人の日に授業しちゃうと、20歳の学生は困りますからね…笑
GWは祝日に授業が入ることはほぼありません。大学によっては、振替をGWに充てるケースもあり、飛び石ではない長期連休を確保できる場合もあるようです。

ちなみにこの授業時間数の確保については、関東は割とルーズで関西はシビアというような噂を聞いたことがあります。
なので関東の大学では授業期間中の祝日でもお休みできるかもしれません。

 

4.所属部署によっては休日が少ないこともある

部署によって繁忙期が違うことがあるのは通常かと思いますが、大学では明らかに負担が大きい部署があります。それが入試関連の部署です。

近年、大学では少子化の影響を受け生き残りにかけて必死ですが、その最前線で頑張るのが入試関連の部署です。
ほぼ年中オープンキャンパスを実施したり、地方への営業、受験シーズンでは試験の実施など、休日に出勤する機会が圧倒的に多いです。

もちろん入試関連の部署だけでは対応しきれないので、他の部署からヘルプが来ることはありますが、当該部署に所属する職員は原則毎回出ます。

そしてこの休みの振り替えはする余裕がないくらい忙しいのが入試関連部署の特徴です。
その分、残業代や休日出勤手当がいただけるので金銭的な余裕はありますが、精神的にはキツイ部署になりますね。

大学職員は人事異動でどの部署に配属されるか分かりませんので、イメージと違うくらい忙しい部署もあることを、頭の隅に入れておいた方がよいでしょう。

 

大学職員の残業について

残業は大学では超過勤務と呼んでいますが、もちろん多い部署と少ない部署があります。
また、超過勤務時間は個人によっても大きく左右されますので一概に言えませんが、一般的な企業よりも少ないと思います。

これは私が残業が大嫌いなこともあるのですが、直近5年の年間残業時間は50時間以下でした。
サービス残業もほとんどしていないので、これが純粋な残業時間です。

これには入学式や卒業式、大学祭といった行事、入試の応援に関する残業も含まれているため、実際ほとんど定時で上がっている計算になります。

最近では働き方改革の影響でパソコンの使用時間が制限されるなど、大学業界でも超過勤務抑制の動きが活発になっていますので、残業時間はどんどん減っていくんではないかと思っています。

 

大学職員の休日・残業事情、いかがだったでしょうか?
個人的には、冒頭紹介したニーズを持った新入社員にとって“自分の時間を確保する”という点ではかなり理想に近い環境にあると思っています。
ゆとりある生き方をしたい方は、キャリアの選択肢の一つとして、大学職員を検討してみるのもアリかもしれません。

 

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